『キャリア・マネジメント』セットの特徴─これまでの著作と比較しながら

キャリア・個人, 著作と関連書籍, 診断

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 これまで小社では、多くのシャインのキャリア論の著作を発行してきました。
 特に、CAREER ANCHORSについてはさまざまな版があり、別の版に基づく邦訳がいくつかあります。
 今回、『キャリア・マネジメント』の刊行にあたり、関連する著作の違いをまとめ、比較し、読者の用途別のおすすめを選んでみました。
(文責:白桃書房営業部) 

【さまざまな版の比較】

 『キャリア・マネジメント』は2014年にアメリカで発行された、CAREER ANCHORS Fourth Editionの邦訳で、「セルフ・アセスメント」「パーティシパント・ワークブック」「ファシリテイターズ・ガイド」の3巻からなります。book3
 「セルフ・アセスメント」は自己診断用のワークブックです。
 「パーティシパント・ワークブック」ではその自己診断を受けて自らのキャリア観を掘り下げるための、キャリアの考え方の説明、またワークライフバランスを考えるためのツールなどが掲載されています。
 「ファシリテイターズ・ガイド」は、キャリア・コンサルタントのような立場でクライアントに接する方が上の2冊を活用しながら、クライアントにより深い気づきを与えるための巻となります。

 このような3巻形式になったのは、2006年刊行のCAREER ANCHORS Third Editionから22502-7です。
 弊社で2009年に発行した『キャリア・アンカー セルフ・アセスメント』は、このThird Editionからの翻訳となります。

 2003年に刊行した『キャリア・アンカー 自分のほんとうの23385-7価値を発見しよう』は、1990年に刊行のCAREER ANCHORS DISCOVERING YOUR REAL VALUES Revised Editionの翻訳で、この版は、『キャリア・アンカー セルフ・アセスメント』のような診断部分と、その前提となっているシャインのキャリア論の簡潔な紹介から構成されています。

23338-5 『キャリア・サバイバル 職務と役割の戦略的プラニング』は1995年に刊行のCAREER SURVIVAL: STRATEGIC JOB AND ROLE PLANNINGの翻訳で、自分のキャリアを考える上で、周囲の職場環境における役割も踏まえる必要があり、それを把握するためのワークブックです。

 なお、 CAREER ANCHORS THIRD EDITIONより、『キャリア・マネジメント』のような3巻形式になったのは、ワークショップ方式でキャリアについて議論する場合には、「アンカーもサバイバルも同時に検討していただくのが一番いい」(『キャリア・アンカー セルフ・アセスメント』訳者あとがき)からです。

【読者タイプ別おすすめ】

■キャリア・カウンセラーやキャリアに関するワークショップ講師をされているような方9784561256632
『キャリア・マネジメント 3冊セット』
 クライアント向けの、キャリア・アンカーを把握してもらうワークシートとキャリア設計の考え方をまとめた巻、さらに、それらをどうカウンセリングに活かすのかをまとめた講師・カウンセラー向けの巻まで、必要なものが全て揃っています。
23385-7
■「キャリア・アンカー」という概念、またその前提となっているキャリア論について興味をもったので勉強してみたい方
『キャリア・アンカー 自分のほんとうの価値を発見しよう』
 目的の内容がそのまま簡潔にまとめられつつ、自分のキャリア・アンカーも把握できます。22162-X
 より高度な内容を把握されたい場合は、『キャリア・ダイナミクス』がおすすめで、日本キャリアデザイン学会監修の『キャリア研究を学ぶ 25冊を読む』の中の一冊としても選ばれています。

■自分のキャリアのあり方を改めて考えてみたい方

Workbook-cov-0-0Workbook-cov-0-0『キャリア・マネジメント セルフ・アセスメント』

『キャリア・マネジメント パーティシパント・ワークブック』

 自分の内的な、仕事に対しての価値観を把握した上で、職場や家庭で求められる役割も踏まえ、キャリアを考えることができます。
 なお、『キャリア・マネジメント セルフ・アセスメント』だけでも自分のアンカーを把握することはできますが、それだけでご自身のキャリアの棚卸しをしたり、あるべき姿を深く考えることは難しいと思います。ぜひ『パーティシパント・ワークブック』と合わせてご購読ください。

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